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子どもを産んだときの傷は ママの勲章。 誇りにしましょう!【子どもと向きあう】

今、帝王切開で出産する人は、5人に1人。 そんな中、帝王切開の経験から心に傷を負うママたちがいます。 帝王切開の経験者であり、帝王切開カウンセラーの 細田恭子さんにお話を伺いました。

細田 恭子 さん
帝王切開情報サイト「くもといっしょに」主宰。流産2回、帝王切開による出産3回を経て三女の母に。帝王切開カウンセラー。「帝王切開ママの会」を各地で開催する。竹内正人医師、横手直美助産師との共著「ママのための帝王切開の本」(中央法規)がある。父・夫が転勤族のため引っ越し回数は13回。

帝王切開したママたちは どんな悩みを 抱えているのでしょうか?

帝王切開にも様々なケースがあり、悩みは人それぞれですが、たとえば、思い描いた出産ができなったことで失望するママや、産後、傷や痛みで思うように赤ちゃんのお世話ができない無力感に苛まれるママ。

帝王切開に対する偏見に傷つくケースもあります。多いのは、身内やママ友からの「“ちゃんと”産んでないじゃん」「陣痛がなくて楽に産めてよかったね」「保険がおりるから切ったんでしょ」などの言葉。私も、知人から「産道を通っていない子どもは、我慢強くないらしいよ」と言われ、とても傷ついたことがあります。

もちろん、帝王切開を気にしないママもいますが、中には、周囲が思う以上に深く傷ついているママもいるということを、知っておいていただけたらなと思います。

帝王切開で傷ついたママの場合、 育児にも影響がありますか?

そういうこともあります。たとえば、トイレトレーニングがうまくいかなくて、思わず子どもを叱ってしまったとき「帝王切開をしたから、私は我慢強くないんだ」とか、子どもが引きこもりになったのを「帝王切開で産んだから」などと、育児がうまくいかないのを帝王切開のせいにしてしまうこともあります。また、全身麻酔だったため出産した実感がなく、「産後1カ月経つのに、まだ一度も抱っこができない」と泣いて過ごすママも…。

ママたちは、子どもが無事生まれたことはうれしいと思っています。けれど、不安や孤独など何かのきっかけで帝王切開を受け容れられなくなり、子どもと真っすぐに向き合うことが難しくなってしまうんです。

帝王切開の経験を ママが受け容れていくには、 どうすればいいでしょうか?

一番は、当事者同士で話すことだと思います。「わかる、わかる!」という共感は何よりの力になるし、他の体験者の話を聞く中で、気づきや発見もたくさんありますから。

それが難しければ、自分の気持ちを書き出してみましょう。愚痴や不満を殴り書きするだけでもいいんですよ。私も、書くこと・話すことで、悲しい気持ちが少しずつ薄れていきました。

私がママたちに伝えたいのは、「赤ちゃんはママ・パパと出会うために、一番いい方法を選んだんだよ」ということ。ママだって、産むときは必死で、赤ちゃんの命を救うために帝王切開を選んだはず。自分から「切って!」と言ったママも、育児する体力を残そうとする、母親としての本能からです。「私は我慢強くない」などと、自分を責めることはないんですよ。子どもを産んでできた傷は、ママの勲章。誇りにしましょう!

私自身、帝王切開で3人の子どもを産み育てて思うのは、産み方より、もっと大事なのは育て方だということ。産み方にとらわれ過ぎず、親子の「今」「これから」を、大切にしてほしいなと思います。

一方で、これから出産するママは、帝王切開について勉強しておくことも大事です。どんな手術なのか、術後の流れや体の回復など、知識と心構えがあれば、いざという時も対処できます。周囲から根拠のないことや間違ったことを言われても「それは間違っている」と、冷静に受けとめることができますよ。

大切なのは、自分で考え、判断できるようにしておくこと。パパも一緒に勉強しておくと、心強いですね。

読者にメッセージをお願いします

親はつい「○○すべき」「ちゃんと○○しなくちゃ」などと、いろんなことにとらわれてしまいがち。それで思い悩むよりも、今、目の前にいる子どもの笑顔を大切にしましょう。

子育ては期間限定。子どもはいつか、巣立っていきます。親子のかけがえない時間を、楽しみながら過ごしていってほしいなと思います。

「くもといっしょに」
帝王切開についての情報を、当事者ママの立場から発信するサイト。産後に傷つかない・人を傷つけないために学ぶことができます。「帝王切開ママのお産の振り返り会」や、講座などのお知らせもありますよ。これから第2子以降を出産するママにもおすすめ。
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